手術後の避妊について

中絶手術後の生理と避妊

中絶手術後の生理と避妊妊娠すると、女性ホルモンのバランスが大きく変化している状態になりますが、中絶手術を受けると、妊娠が中断されて膨らんだ子宮が元の状態に戻ろうと収縮し始めます。それに伴って、ホルモンバランスも元のように戻りますが、数週間はかかります。それまでの間は、ホルモンバランスも安定しないため、生理周期が乱れ、避妊も困難となります。生理が来なくても避妊できるとは限りません。次回の生理が来る前に妊娠する可能性もあるため、注意が必要です。当院では、産婦人科の立場で中絶手術後の避妊法について、丁寧にお伝えしています。中絶手術は何度も受けるとAsherman症候群という子宮内腔癒着による不妊症のリスクが上がります。将来妊娠したい!となった時になかなか妊娠できないことは大変悲しいことです。そうならない為にも自分の身体は自分で守る女性主導の避妊方法である「低用量ピル」をお勧めしております。男性手動の避妊方法(コンドーム)では不完全です。女性主導の低用量ピルは避妊率99%なのでその理由からもおすすめです。中絶手術後の生理や避妊について不安なことがある場合は、当院までお気軽にご相談ください。

中絶後の生理

当院では、妊娠11週6日までの初期中絶手術を手動真空吸引法を用いて行っております。妊娠中は、女性ホルモンのバランスが大きく変化していますが、中絶手術によって少しずつ通常の状態に戻ります。だいたい数週間ほどかけて戻りますが、その間ホルモンバランスが乱れて生理周期も乱れやすくなっています。また、不正出血が起こることがあり、それを生理と勘違いしてしまうことがあるため、術後は基礎体温表を付けて、ご自身のホルモンバランスの状態を把握しておくことが大切です。
なお、術後1カ月から1カ月半以上経過しても生理がこないときは必ず受診するようにしてください。

中絶手術後の性交渉について

初期中絶手術を行った場合、少なくても術後2週間の性交渉は厳禁です。当院では、性交渉の開始可能時期を術後1カ月後としています。術後2週間以降は排卵がいつあってもおかしくありません。生理が来ないからといって、油断すると生理が来る前に妊娠してしまうことがあります。なお、当院では生理が来るまで性交渉を待つことをおすすめしています。

ピルの服用について

ピルの服用について手術後に乱れたホルモンバランスが、ゆっくりと通常の状態に戻るまでの間、しばらくはホルモンバランスが乱れた状態が続きます。これによって、心身の不調が出やすい傾向があり、これらの不調を最小限に抑えるために、適切とされる時期に低用量ピルを内服し始めることで、スムーズな回復が見込めます。それと同時に、子宮内膜の回復促進や生理不順・生理痛などのトラブル改善に効果が期待できるため、継続して低用量ピルを服用することをおすすめしています。

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